青春に、寄り道中。



気がつけば、教室から見えるグラウンドでは陸上部が部活を始めようとしていた。



「ごめん、わたしもう行かなくちゃ!」

「部活がんばってね」

「うん! また明日!」



沙莉を教室に残し、走って更衣室へと向かって急いで着替える。


そして部室に荷物を置いてグラウンドに行くと、すでにみんなはジョグをし終えていて、体操をしていた。


だからわたしはあわてて一周だけジョグをして、急いで体操をし終えてドリルからみんなといっしょに行なった。



それから流しもし終えて、今日の本メニューである加速走の前のレストのとき。
高瀬くんがおもむろに近づいてきた。



「今日もバイトでいないと思った」

「部活がある日はもうバイトを入れないことにしたんだよ」

「そういえば、そんなこと言ってたね」



高瀬くんは笑ってそう言った。


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