青春に、寄り道中。
「吉井さんは、どうして自分ばっかを責めんの?」
「……え?」
「ぜんぶ、吉井さんのせいじゃないじゃん」
高瀬くんもまっすぐに真剣な目で、わたしのことを見てきた。
見透かされてるみたいで怖くなったけど、逸らせない。
「それに、オトナになったからってぜんぶがうまくいくとは限らないよ」
「でも、わたしがもっとオトナだったら、親の離婚は止められた」
「本当に、そう?」
確信を突かれたみたいに、動けなくなった。
そうに、決まってるじゃん。
わたしがぜんぶ悪いんだよ。
……高瀬くんには、わからないよ。
わたしから話したくせに、ちょっとイライラし始めてきた。
だけどそれを鎮めようと、小さく息を吐いた。