鬼姫伝説 Ⅱ
「もし、本当に呪いなのだとしたら。それをとく方法は、俺が探してやる」
「鬼羅・・・」
「だから、心配するな」
私が眠れていないことも。
なんのことで不安になってるかも気づいてくれてる。
なんで・・・?
こみ上げてくる涙を必死で噛み殺しながら。
気づかれないように拭った。
「・・・もし、私が本当に千代さんの生まれ変わりだとしたら・・・鬼羅はどうする?」
「どう・・・?」
「さっき、私は私だって言ってくれたけど・・・。もし本当に生まれ変わりだとしても、そう思える?」
「・・・ああ」
どうしてそんなことが不安になるんだろう。
鬼羅に、私を見てもらいたい、そんな思いを抱くなんて。
鬼羅・・・。
好きになっても仕方がないのに。
鬼羅は、私を好きになることなんてない。
それなのにどうして、心は鬼羅を求めてるんだろう。