鬼姫伝説 Ⅱ
「そんなの、いや!誰があんたなんかの正室になるもんですか!」
「断ると申すか」
「当たり前でしょう!それに千代さんって、千代さんが死んだのは、あんたのせいなんでしょう!?それなのに、よくもそんなことが!」
そのせいで、鬼羅と千代さんは・・・!
「千代は、愚かだったのだ。あんな化け物を庇うなど」
「鬼羅と千代さんは愛し合ってた!それを、あんたがぶち壊したのよ!」
「そうか、貴様もあの化け物がいいというのか」
蔑むような目。
憎しみや、嫌悪、負の感情を全て持ち合わせたような瞳の色。
澱んな瞳に見つめられ、背筋が震えた。
「呪いをとく方法を探しているらしいな」
「え・・・」
「知りたいか?」
「・・・っ」
「どの道、呪いをとくことが出来ねば、貴様は幸せになどなれん。そして、お前がいいというあの化け物もともに消滅の道をたどるだけ」
唇の端を吊り上げ、笑う。