鬼姫伝説 Ⅱ
生きる
―愛してる
彼が言ったその言葉が。
その声が。
忘れられない。
切なくて、悲しくて、胸を締め付ける。
ねぇ。
こんな道しかなかったのかな?
ねぇ。
こうすることしか、できなかったのかな?
私は、あなたの側でならどんなことでも乗り越えて行けると思ってたのに。
愛してる。
そんな言葉いらないから側に来てよ。
私の事抱きしめて、私のすべてを奪ってほしい。
あなたになら。
あなたの側に入れるなら。
他に何もいらなかったのに。