鬼姫伝説 Ⅱ
ずっと、護ってくれるって言ってたのに。
これから、誰が私を護ってくれるの?
ねぇ、鬼羅。
私、寂しいよ。
苦しいよ。
涙が、止まらない。
それでも。
時は無情に過ぎていく。
おばあちゃんは退院し、いつもの日常が戻る。
制服を向こうに置いてきてしまった私は、汚れてしまったと嘘をつきしばらく私服で通った。
親友の恵がいて。
大好きなおばあちゃんがいて。
なに不自由ない生活。
私の、元の生活に戻る。
でも、どこか物足らなくて。
気を抜けば溢れる涙に、皆を困らせた。
どうしても、こうすることが私の幸せではないような気がして。
違う未来を想像してしまう。
鬼羅が隣にいてくれる未来。