鬼姫伝説 Ⅱ
運ばれてきた食事をとり、薄っぺらい布団に横になる。
考えることが多くて頭がパンクしてしまいそう。
それでも次第にうとうとと眠りに落ちていく。
目が覚めたら、全部夢だったらいいのに・・・。
そんな事を想いながら私は夢の世界へと落ちて行った。
「・・・よ・・・ちよ・・・」
誰かが私を呼んでいる。
ううん、違う・・・。
私じゃない。
「ちよ・・・」
違う、私は千代じゃない。
私の名前は・・・。
ハッとして目をあけると、暗闇の中私を見下ろす時光の姿があった。
私の上にのしかかり、艶やかな瞳で見下ろしてくる。
「え・・・」
「千代・・・、夢のようだ。我が手に入るとは・・・」