鬼姫伝説 Ⅱ
「なにをしている。さっさと出て行け!」
「鬼羅!」
「出て行け!!!」
私は肩を震わせ、恐々と彼を見る。
そして、震える身体を必死に抑え立ち上がると小屋の外へと駆けだした。
「あ!君!」
琉鬼くんが呼ぶ声が聞こえる。
でも、立ち止まることはできない。
あの人は、怖い。
怖い・・・。
私の居場所はどこにもない。
この時代にも、元の時代にも・・・。
私を必要としてくれる場所は、どこにもないんだ―――――・・・。