鬼姫伝説 Ⅱ
小屋にたどり着くと、丁度琉鬼くんも戻ってきたところだった。
「あ、琉鬼くん!」
姿を見かけて声をかけると、私の姿を見た琉鬼くんが固まった。
でも次の瞬間にはにっこりと笑う。
「着物に着替えたんだ」
「あ、うん。鬼羅がもってきてくれて」
「鬼羅が・・・?そっか・・・」
鬼羅が用意してくれたことを知ると、少し寂しそうな表情を浮かべる。
「ねぇ、琉鬼くん、なに?何かあるなら言って?」
琉鬼くんの着物の袖を掴み問いかけた。
「その着物・・・。鬼羅がちぃちゃんにあげた着物によく似てるんだ」
「え・・・・」
はらりと、琉鬼くんの袖を掴んでいた手が落ちた。