鬼姫伝説 Ⅱ



「だが・・・、俺の態度で、お前を傷付けてしまったことは確かだからな。すまなかった」

「鬼羅・・・」



こんなに、穏やかな声だったっけ?
鬼羅じゃないみたい。




「お前はお前なのにな」

「・・・うん」



私は私。
私以外の誰でもないの。




「もう寝ろ。・・・熱が下がらん」

「ん・・・」



ゆっくりと瞳を閉じる。
なんだか、ざわついていた心が落ち着いたかも。
よかった・・・。



そしてそのまま私は眠りに落ちた。





< 66 / 198 >

この作品をシェア

pagetop