Ri.Night Ⅱ
「ホントホント!な!壱!」
「うん、凄く可愛い。似合ってるよ。凛音ちゃん」
「えへ。えへへ……」
陽と壱さんに褒められて顔のニヤケが止まらない。
「りっちゃーん!こっちおいでこっちおいで!俺が膝抱っこしてあげる!」
奥の三人掛けソファーに座っている彼方が満面の笑みで両手を広げているけど、
「やだ」
ソッコーでお断り。
「なんで!?」
「危険だから」
ガーンと言葉込みでリアクションする彼方にそう冷やかに言えば、「りっちゃんひでぇ!」と今度は泣き真似。
うん、やっぱ面倒臭い男だわ。
「ってか、最初誰だか分かんなかったし」
彼方を無視し、手前の三人掛けソファーに座っている壱さんの隣に腰を降ろすと、彼方の隣に座りながらぼそり、呟く陽。
「さっき、下でもあたしだって気付かれなかった」
「ぶっ!」
「笑うな煌!」
噴き出す煌をキッと睨み付けて、壱さん越しに攻撃する。
「気付かれなかったのは凛音ちゃんがいつもより綺麗だからだよ。元々可愛いけど今日はいつもと雰囲気変わって綺麗だよね」
「い、壱さん!」
そんなキラキラスマイルで褒めないで!
心臓が潰れるから!