Ri.Night Ⅱ


取り敢えず電話しよう。

もしかしたら連絡きてるかもしれないし。



そう思って、携帯を取り出そう巾着に手を掛けるけど、人が多すぎて中々取り出す事が出来ず。



あぁもう!人が多すぎて無理!



此処ではうるさ過ぎて電話も出来ないし、ちょっと移動しよう。


行き交う人に「すみません」と謝りつつ、人を掻き分けて避難する。


屋台と屋台の間をすり抜ければ、そこは木々が生い茂っていて。

此処なら向こうの声聞き取れるかも、とホッと溜め息をついた。



さて、電話しようかな、……って、ん?


向こう何だろう。明るい?



目を凝らして見れば木々の間から光が洩れていて、何やら沢山の人が並んでいた。


気になって、周りをキョロキョロと見渡しつつ、そっちへと歩いていく。




あっ、此処、神社だ。


見えてきたのは大きな赤い鳥居で、鳥居の向こうにはさっき見た建物があった。



あれ、神社だったんだ。


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