Ri.Night Ⅱ
何なのアイツ!ホントムカツク!!
誰が極妻よ!あたしのどこが極妻に見えるんだっつーの!!
どこからどう見ても綺麗なお姉様にしか見え……ってあーー!!
「わわわ忘れてた!」
十夜達の事忘れたよ!
早く電話しなきゃ!絶対怒ってるって!
「はぁ……」
また怒られるんだろうなぁ……。
これからの事を考えるとボタンを押すのを躊躇してしまう。
大魔王十夜も恐いけど煌ママの方がさらに恐いんだよね……。
脳裏に鬼みたいに怒る煌ママの顔が浮かんで、「はぁ……」と溜め息が零れる。
「……え?」
怒られるのを覚悟でボタンをスライドしようとすると、突然持っていたスマホが鳴り出した。
「貴兄……?」
画面に表示されているのは、兄、貴音の名前で。
それを見てようやく後で電話すると言った事を思い出したあたしは直ぐに通話ボタンをスライドした。
今、傍に十夜達居ないから大丈夫だよね。
「もしもーし、貴兄?」
『もしもーし、じゃねぇよ。お前、さっきの電話何なんだよ』
「いやー、ちょっと急いでて……」
やっぱ拗ねてたか。