Ri.Night Ⅱ


「っていうかさー、昨日の総長達にはマジでビビったわー」


カードを捨てながら、そうぼそりと呟いた勇介くんに皆の視線が集まる。



「ビビった?」


何で?


「浴衣姿で出てくるとは思わなかったからさ。陽とかなら未だしも、総長とか」



「マジビックリしたし。な?」と、他のメンバー達に同意を求める勇介くん。



ふふふ。そうだろうそうだろう。


「ビックリしたでしょ~。アレ、あたしが持って来たんだー」



「格好良かったよねー」とふんぞり返りながら得意気に言うあたしにウンウンと頷く皆。


あれは自分でも良い仕事をしたと思う。

イケメン過ぎて悶絶ものだったし。



「でも、俺は総長達よりも凛音さんの方がビックリしたけどなぁ」


「ん?」


あたし?



「俺も俺も!すっげぇ綺麗だったし!」

「誰かと思ったもんな~」

「俺、昨日の写メ待ち受けにしてんぜ!!」

「マジで!?俺も!!」


ちょ、ちょっと待って!


「待ち受けって何!?恥ずかしいから止めてー!!」



ホラ、と突き付けられたスマホにはあたししか写ってなくて。


あまりの恥ずかしさに両手を振って「消して!」とお願いする。

< 156 / 348 >

この作品をシェア

pagetop