Ri.Night Ⅱ
「っていうかさー、昨日の総長達にはマジでビビったわー」
カードを捨てながら、そうぼそりと呟いた勇介くんに皆の視線が集まる。
「ビビった?」
何で?
「浴衣姿で出てくるとは思わなかったからさ。陽とかなら未だしも、総長とか」
「マジビックリしたし。な?」と、他のメンバー達に同意を求める勇介くん。
ふふふ。そうだろうそうだろう。
「ビックリしたでしょ~。アレ、あたしが持って来たんだー」
「格好良かったよねー」とふんぞり返りながら得意気に言うあたしにウンウンと頷く皆。
あれは自分でも良い仕事をしたと思う。
イケメン過ぎて悶絶ものだったし。
「でも、俺は総長達よりも凛音さんの方がビックリしたけどなぁ」
「ん?」
あたし?
「俺も俺も!すっげぇ綺麗だったし!」
「誰かと思ったもんな~」
「俺、昨日の写メ待ち受けにしてんぜ!!」
「マジで!?俺も!!」
ちょ、ちょっと待って!
「待ち受けって何!?恥ずかしいから止めてー!!」
ホラ、と突き付けられたスマホにはあたししか写ってなくて。
あまりの恥ずかしさに両手を振って「消して!」とお願いする。