Ri.Night Ⅱ


「で、さっき言ってた“鳳皇”の片割れの事なんだけど、実は“鳳皇”には“総長”って意味もあるんだよね」


「総長?」


「鳳(男)の頂点(皇)に立つ者だから」


「……あ」



成る程。そういう意味で捉える事も出来るんだ。



「って事は、鳳凰妃って……」


「そう。“鳳凰妃”は“雌の妃(キサキ)”、つまり“鳳皇”の片割れ。

初代は自分の護るべき存在が出来た時、“鳳皇”の隣に立つ者を“鳳凰妃”って名付けたんだ」



……へ~。なんか凄い。


“鳳皇”と“鳳凰妃”にそんな意味があったなんて。





……っていうかさ、ちょっと待って。



「さっき『凛音ちゃんが鳳凰妃になってくれたらいいな』って言ってたよね?それってもしかして……」


「うん。俺等は凛音ちゃんが総長の彼女になってくれたらいいなって思ってる」



や、やっぱりそういう意味だったんだ。



「む、無理だよ。十夜の彼女なんて……」



そりゃなれるもんならなりたいけど、十夜にその気があると思えないし。



「凛音さん、俺等は凛音さんに彼女になって欲しいってずっと思ってましたよ」


「そうそう!凛音ちゃんが来てから総長達すっげぇ楽しそうだし。俺等も凛音ちゃんのお陰で毎日が楽しいんだ。

だから、凛音ちゃんには“鳳凰妃”になってチームのトップに立って欲しい」


「皆……」



千暁くんと勇介くんの言葉に『俺も!』『俺もそう思ってる!』と口々に同意してくれる皆。


そんな皆に涙が出そうになった。

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