Ri.Night Ⅱ


「もう恥ずかしすぎて此処に居られないー!」



そう言って顔を隠しながらその場から駆け出そうとすると。



「わー!凛音ちゃん待って!」

「ごめんってー!」


「ぐぇっ」



何でそこ引っ張るの!


服の裾を引っ張られて強制停止。



「くる、苦しい……」



首、絞まってるから!



戻らざるを得なくなったあたしは一歩後退し、直ぐ様空気を確保。


はぁー、苦しかった。



スーハースーハー深呼吸を繰り返していると、



「おーい!今からプロレス見るから、見るヤツは来いよ~!!」



なぬ!?プロレス!?


あたしの耳にプロレスという言葉が入ってきた。



「はいはいはいはいはい!!あたし見る!!」



メンバー専用部屋から出てきた男の子の呼びかけにいち早く挙手し、「ホラ、皆も行こうよ」と未だ座ったまんまの皆を手招きする。


テンションが高いあたしに「どんだけ好きなんだよ」と苦笑しながらも付き合ってくれる皆は本当に優しいと思う。

< 161 / 348 >

この作品をシェア

pagetop