Ri.Night Ⅱ
「もう恥ずかしすぎて此処に居られないー!」
そう言って顔を隠しながらその場から駆け出そうとすると。
「わー!凛音ちゃん待って!」
「ごめんってー!」
「ぐぇっ」
何でそこ引っ張るの!
服の裾を引っ張られて強制停止。
「くる、苦しい……」
首、絞まってるから!
戻らざるを得なくなったあたしは一歩後退し、直ぐ様空気を確保。
はぁー、苦しかった。
スーハースーハー深呼吸を繰り返していると、
「おーい!今からプロレス見るから、見るヤツは来いよ~!!」
なぬ!?プロレス!?
あたしの耳にプロレスという言葉が入ってきた。
「はいはいはいはいはい!!あたし見る!!」
メンバー専用部屋から出てきた男の子の呼びかけにいち早く挙手し、「ホラ、皆も行こうよ」と未だ座ったまんまの皆を手招きする。
テンションが高いあたしに「どんだけ好きなんだよ」と苦笑しながらも付き合ってくれる皆は本当に優しいと思う。