Ri.Night Ⅱ
31.誕生日暴走
────…
「いっけぇー!ムサイー!」
「腹に一発入れろー!!」
メンバー専用部屋に響き渡る叫び声。
「ムサイー!今だ!!そこで一発蹴り入れろー!いよっしゃー!!」
その叫び声の中で一番大きいのは現役女子高生であるあたしで。
そんなあたしに最初は吃驚していた皆も、今じゃもうすっかり慣れていて、一緒になって叫びまくっている。
「りーのーちゃーん」
……ん?
必死で応援してる中、あたしの陽きゅんレーザーがピンッと反応。
拳を上げたまま振り返ると、ドアの間から陽きゅんがにょきっと顔を出していた。
「陽!陽もプロレス見ない!?ムサイ超カッコいいの!」
目が合った陽をちょいちょいと手招きして呼び寄せると、
「プロレス見る!」
一つ返事で駆け寄ってきた陽。
実は陽も大のプロレス好きなのだ。
っていうか、もろあたしの影響なんだけど。
「よっしゃー!陽、応援しまくるぞー!」
「おー!」
陽が加わった事によって更にヒートアップしたあたし達は、リビングが揺れるぐらい叫びまくり、終いにはリビング中央にリングまで作ってプロレスを開始。