Ri.Night Ⅱ
「じゃあ俺等も行くか!」
「んー」っと背伸びをしながらゆっくりと立ち上がった陽に続いて、彼方と壱さん、そして零くん達もリビングから出て行く。
……あれ?
皆の特攻服を見て、気になるものを発見。
「ねぇ、十夜」
「何だよ」
「皆の腕に何か書いてあるけど、あれ何?」
「………」
「え」
あたし、何か変な事聞いた?
「……お前、漢字読めねぇのか?」
「はぁ?」
馬鹿にしたような目であたしを見る十夜にムッと眉を潜める。
「失礼な!漢字ぐらい読めるよ!」
「じゃあ読んでみろよ」
馬鹿にしてる!
絶対馬鹿にしてる!!
「読めばいいんでしょ!?えーと、“鳳皇、八代目総長~……くろおう?桐谷、十夜”!」
読み終わったあたしは、どうだ言わんばかりに腰に手をあて、ふんぞり返る。
そんなあたしを十夜は「バーカ」と言ってデコピンし、歩き出した。
「何で!?合ってたでしょ!?」
意味分かんない!どこが間違ってたの!?