Ri.Night Ⅱ
胸の奥底に仕舞っていた想いが滝のように涙と共に溢れ出す。
「好き……んっ、」
言い終わらぬ間に再び唇を塞がれて、甘い痺れが全身を駆け抜けていく。
「……はっ……ぁ、」
さっきよりも甘く感じる十夜のキスに酔いしれて。
身を捩る度、二人の間から微かな吐息が洩れる。
「……っ」
擦れるシーツの音は、快楽の証。
「凛音……」
──この絡み合う手が。
頬を包み込む大きくて優しい手が。
繰り返される優しいキスが。
“好きだ”という言葉が。
全て現実だったら良いのに。
──なんて、そんな有り得ない事を願ったけど、今はもう夢で十分。
だって、夢でもこんなに満たされているから。
──いつか、この想いを伝えれる日が来るのかな?
愛しくて愛しくて愛しくて堪らないこの想いを、十夜に伝えられる日が来る?
十夜……。
好き。好きだよ。
甘い囁きと優しいキスに身を委ねながら、消え行く意識の中で何度も何度もそう繰り返した。