Ri.Night Ⅱ


 -煌 side-



「二人共ー、朝御飯、和食と洋食どっちにするー?」

「俺、和ー!」

「十夜は~?」

「……和食」

「分かった。洋食ね!」

「………」



……何だ?この異様な雰囲気は。

コイツ等、上手いこといったんじゃねぇのかよ。



不気味なぐらい笑顔の凛音と、いつも以上に不機嫌な十夜。


一晩の間に一体何があったんだよ。



二人の態度が気になって、「オイ、十夜」と凛音に聞こえない様に十夜を呼ぶ。


おーおー、機嫌が悪いこと。


ソファーに深く凭れて腕を組んでいる総長様からは負のオーラが滲み出ていて。


理由が凛音絡みだと分かっているだけに、十夜の拗ねた態度に笑いが込み上げてきた。



「……煌」


おっと。やべぇやべぇ。

とばっちりを食らう前に本題に移らねぇと。



「お前、昨日言ったんじゃねぇのかよ?」


十夜は昨日、自分の想いを凛音に伝える為に此処に残った。

あと、“鳳凰妃”の事を説明する為。


なのに、何でこんなに機嫌が悪いんだ?


普通は想いが通じ合ったら機嫌良くなるだろうが。


……あ、もしかして凛音に振られたとか?


いや、アイツが断る訳ねぇか。逆に手を叩いて喜びそうだ。


じゃあ他に理由があるのか?

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