Ri.Night Ⅱ
よーし、そうと決まれば行動開始だ!
とその前に、机の上に置いていたカッターを引き出しの中に戻しておこう。
危ないから一応ね?
「……ん?」
引き出しを開けた時、ふと飛び込んできたのは木工用ボンド。
それを見て、良いコトを思い付いてしまった。
ニヤッと笑って木工用ボンドを手に取り、ドアの前まで走って行く。
ボンドの蓋を開けてその場にしゃがみ込むと、
「うりゃー!!」
よく分からない掛け声を出しながらボンドを思いっきり押し出した。
ウニュウニュと出てきたのは真っ白のボンド。
それをドアと同じ間隔にジグザクに塗っていき、全部使い切ったところで完成。
名付けて、“踏んだら引っ付いちゃうよ?靴底が”作戦だ。
むふふ。これでよーし!
あとは、ソファーを持ってきて、と。
真後ろにある巨大ソファーを動かして、ボンドが隠れるようにドアに寄せる。
っていうかこのソファー、足付きで良かった。
足付きじゃないと罠を仕掛けられないからね。
……よし。これで完璧!あとは窓から出るだけ。
っていうか、早いとこ此処から逃げないとそろそろあの男の子が帰ってくる。
窓まで小走りで走って行き、窓を開けて全開にして下を覗き込む。
……うわお。絶景ですな。