Ri.Night Ⅱ

早く逃げないとね。

アイツ等が大人しく逃がしてくれるとは思わないし。


アイツ等を撒く良い方法ないかな?



走りながら周りを見回すけど、これといって何もなく。あるのは倉庫と木材だけ。



うーん……どうしよう。


第八倉庫が何処にあるのかハッキリしていないから余計に焦りが募る。


って、あれ?


何かないとキョロキョロしていると“ある事”に気が付いた。


倉庫の壁に何か書いてある?



壁に書いてあったのは数字の“5”。


もしかしてこれって第五倉庫って事?

って事は、じゃあ次は第六倉庫?


第五倉庫と思われる建物を通り過ぎ、次の倉庫の壁を見上げた。


すると、そこには“7”と書いてあって、ん?と首を傾げる。


え、“7”?

ちょっと待って。“6”はどこにいったの?


キョロキョロと周りを見回すけど、左側はフェンスになっていて建物はない。

前方を見ても倉庫はないし……。


あっ、もしかして……。



第七倉庫を過ぎて振り向く。

すると、そこには物凄い数のバイクが停まっていた。



間違いない。あれは鳳皇メンバーのバイクだ。


という事は、隣の倉庫が第八倉庫?



行かなきゃ!

あそこに十夜達が居る!



そう思って再び走り出そうとした時、


「居たぞ!!」


倉庫の角から数人の男達が現れた。



しまった!追いつかれた!


後方から迫ってくる男達を見て、慌てて走り出す。


第七倉庫の角を曲がって第八倉庫へ向かうけど入り口が見当たらない。


入り口、入り口はどこ!?



倉庫の中から聞こえている声。


この倉庫の中に十夜達が居るのに肝心の入り口が見つからない。



「あそこだ!」



こうしている間にも後ろから追っ手が迫ってきて、あろう事か横からも違う追っ手が走ってきた。


逃げ道は真っ直ぐしかない。

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