Ri.Night Ⅱ


……なんて言ってるけど、本当はただ怖いだけだ。


獅鷹総長の妹だと知られて皆に嫌われる事が。



もし、謝って許して貰えなかったら?

獅鷹と関わりがある事がバレて嫌われちゃったら?

鳳皇を追い出されたりしたら?



朝のお迎えも、教室で陽とクラスメート達と喋る事もなくなって、放課後も真っ直ぐ家に帰る。

今更そんな生活に戻れないよ。


……あたし、いつの間にこんなに鳳皇に依存してたんだろう。










そんな憂鬱な気分のまま過ぎ去っていった一週間。


最初はなんとか気丈に振る舞おうとしたけど、みんなの顔を見ると気丈になんて振る舞えなくて。

テンションの低いあたしを皆心配してくれた。




「お前、まだ腹痛ぇのかよ?」


学校に出てきて三日ほど過ぎた頃。

いつまで経っても表情の暗いあたしに煌がそう問い掛けてきた。


だけど、本当の事なんて話せる訳もなく。


「せ、生理なの!」


気付けばそんな事を大声で叫んでいた。


そんなあたしに煌の冷やかな視線が突き刺さる。


「……まぁ、生理っつーのは分かったけどよ。お前、恥じらいってもんがねぇのかよ」


「恥じらい?なんで今更煌に恥じらわなきゃなんないのよ」



ホント今更じゃない?

まぁ、煌も男だからね。わざわざ自己申告する必要なんてないんだけど。


っていうか、生理になってないし!

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