Ri.Night Ⅱ

「大人しく捕まれよ!」


は?


「誰が大人しく捕まるかっつーの!!」



手を伸ばしてきた男にそう叫ぶと、右手を床についてそれを軸にし、しゃがんだまま男の足を左足で引っ掛けた。


まさかこの体勢から攻撃されるとは思ってもいなかったのだろう。


男は目を見開きながらその場へと崩れ落ちた。


それを捉えながら素早く立ち上がり、手摺りを持って階段を駆け下りる。



「凛音!!」


「おま、阿呆か!!一人で下りんな!!」


慌てたようにそう叫ぶ十夜と煌。



それと同時に、


「奴等を止めろ!!」


何処からか中田の叫び声も聞こえた。


その命令に一気に騒がしくなる倉庫内。



「凛音!!」

「りっちゃ……!」

「っ、邪魔だ、どけ!凛音、危ねぇ!!」



階段へと向かおうとする十夜達を必死に阻止しているbladeの下っ端達。


それを更に阻止しようとする鳳皇のメンバー。


再び倉庫内が戦場と化し、騒然とする。



「凛音!!」


「大丈夫!ホラ、下りれ………ぎゃぁぁぁぁ!!」



最後まで言う前に足がもつれてあたしは、下から二、三段目の所から滑り落ちた。



「凛音!!」

「だから言ってんだろうが!」

「りっちゃん!」

「凛音ちゃん!!」

「凛音さん!」




「ったぁ……」

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