Ri.Night Ⅱ
39.第二倉庫
────…
「痛い!離して!!」
第八倉庫から出て次に連れて来られたのは、さっきまであたしが居た第一倉庫の隣にある第二倉庫だった。
もしかして、あたしが十夜達に第一倉庫って言ったから?
「オラッ、入れ」
「……っ」
「大人しくしとけよ?すぐに中田さんが来る」
そう言った男はあたしに冷ややかな視線を向けると、部屋から出ていき、鍵をかけた。
……チッ、鍵かけやがった。
どうやら敵も色々学習したらしい。
部屋の中を見回すと、さっきの部屋みたいにソファーや机は何もなく、窓もない。
唯一置いているのは椅子一脚だけ。
「はぁ……」
取り敢えずその椅子に座り、顔を伏せた。
「十夜達どうなったんだろ……」
第八倉庫に居る敵はもう数少なかった。
あの人数なら倒せると思うけど、他の倉庫にも敵が待機している。
その敵全てが第八倉庫に行ったら……?
駄目だ。考えたくない。
十夜達は負けないと信じたいけど、中田の言う通り、人間には限界というものがある。
どんなに強くても体力がないと勝てない。