Ri.Night Ⅱ
「何だ。もう暴れないのか?」
「……っ、中田っ!」
不敵な笑みを浮かべながら部屋に入ってきたのは、途中で何処かへ消えた中田で。
その姿を見て直ぐ様立ち上がり、詰め寄っていった。
掴みかかろうとすればすぐに跳ね除けられ、距離を取られる。
「そう怒るなよ。怒りたいのはこっちだぜ?」
「何が──」
「大人しくしろって言ったよな?それに第一倉庫の事を奴等にバラした」
「あたしはバラさないなんて言ってない!!」
「まぁそうだな。けど凛音のお陰でだいぶ予定が狂った事は確かだ」
「予定?」
「あぁ。鳳皇を潰す予定がな」
「……っ、鳳皇に何する気!?」
「さぁ?」
笑顔を崩さない中田に怒りが抑えられない。
「潰すだけだよ」
……潰すだけ?
「ふざけんな!アンタなんかに……っ、」
急に切り替わった中田の雰囲気に言葉が詰まる。
………なに?
笑顔から一変した中田の表情。
けれど、それはほんの一瞬だけで、すぐにまた笑顔が貼り付けられた。