Ri.Night Ⅱ
「“俺”にじゃねぇよ。“男”に対して恥らえっつってんだよ」
「は?」
男に?なに訳分かんない事言ってんの?
「まだ分かんねぇのかよ。此処、倉庫だっつーの」
「……………あ」
ぐるりと周囲を見渡す煌にやっと気が付いた。
そう言えば、此処、倉庫だった。
チラリ、横目で周囲の様子を窺えば、
『凛音ちゃん生理だってさ。薬持ってってやろうぜ』
『だからあんなに暗いんだな』
『よっぽど痛ぇんだせ』
顔を赤くしながらコソコソ話しているメンバー達が居て。
やっちゃったよ、とガックリ項垂れる。
大声で『生理なの』発言って、これって女としてどうなの?
あーもう!自分の馬鹿野郎ー!!
「お、オイ!!」
猛烈に恥ずかしくなって、煌を置いて階段を駆け上がる。
下で皆何か言ってるけど、そんなの無視だ。
もう皆と顔を合わせられない!
「テメェ、何回言わせりゃ分かんだボケッ!!」
「ごめんなさぁーい!」
後から来た煌は大変ご立腹になっていて、その腹いせというかおしおきというか、あたしが生理だということを総長様御一行にバラされてしまった。
あたし、生理じゃないのにぃ~。
こういうのを自業自得と言うのだろうか。
はぁ……。