Ri.Night Ⅱ
誰、コイツ。
十数人の男達を背後に従え、ゆっくりと近付いてくる一人の男。
何処かのチームのボスだろうか。
見るからに不良オーラを纏っている男は背が高く、ロッカーかと突っ込みたくなるぐらい真っ赤な髪色をしていた。
うっわー、あたし、その色無理。
「誰、アンタ」
今、アンタ達と遊ぶ気分じゃないんだけど。
「俺等は黒烏(コクウ)」
「こくう?」
聞いた事のないチーム名。
……って、あ、もしかして。
「最近鳳皇に世話になってんだよね、俺等」
やっぱり。
思った通りだ。
最近鳳皇にちょっかい出してきてたのはコイツ等だったんだ。
っていう事は、今日のも?
だとしたら、あたしが鳳皇と関わってる事は絶対にバレちゃいけない。
「……一体何の事言ってるの?あたし、全然分からないんだけど」
これ以上十夜達に迷惑を掛ける訳にはいかない。
「へー、鳳皇のお姫様は気が強いんだな」
「………」
「まぁ、とぼけるのも無理はねぇか。あれだけ厳重にロックかかってるんだもんな。素直に認めねぇか」
厳重にロック?何の事?
眉を潜めて訝しげに男を見れば、ニタリと笑みを深め、歩み寄ってくる男。