Ri.Night Ⅱ
「アイツが理由じゃねぇなら何なんだよ」
「………」
「チームの事なら気にすんな」
「……っ」
……もしかして、煌から聞いた?
「十夜、ごめん……」
肯定も否定もせずにただ謝る事しか出来ないあたしはやっぱり卑怯者だ。
「──お前は平気なのかよ」
「……え?」
「お前は、俺等と離れても平気なのかって聞いてんだよ」
「……っ」
──そんなの、
そんなの平気な訳ないじゃない。
獅鷹との事を知った時からずっと悩んでたんだよ?
皆と離れなきゃいけないって。
十夜離れなきゃいけないって、毎日毎日葛藤した。
悩んで悩んで悩み抜いて。
出た答えが離れる事だったの。
本当は離れたくない。
皆と一緒に居たい。
だけど……。
「駄目なの」
これ以上一緒に居ると余計に傷付くって、
そう思ったから。
「……何が、何が駄目なんだよ」
……そんなの、答えれない。
言えるものならとっくに言ってる。
逃げたりなんてしないよ。
「ごめん……」
お願いだからこれ以上聞かないで。
卑怯だって分かってるけど、これだけは十夜に言いたくないの。
お願いだから、聞かないで。
「──もし離れたら、ぜってぇ連れ戻してやる」