Ri.Night Ⅱ
「俺から離れたら許さねぇから」
「……十夜」
まさか十夜がここまで自分の事を想ってくれてたなんて思ってもいなかった。
仲間だからだとしてもそう言ってくれる事が嬉しくて、胸が痛いぐらいにギュッと締め付けられる。
……やっぱり、十夜の事が好きだ。
一緒に居たいよ。
「凛音、俺はお前の事が──」
そう十夜が言った時だった。
「凛音ー!」
「りっちゃん!!」
凄まじい足音と共にバァンと勢いよく開け放たれたドア。
「ギャーー!!」
突然登場した陽と彼方に驚いたあたしは、雄叫びをあげながら思いっきり十夜を両手で突き飛ばした。
「ん?」
「あれ?」
……あ。やっちゃった。
「……ッテェ」
「十夜?尻餅ついて何してんの?」
トコトコとやって来て、十夜を見下ろしながら不思議そうにそう問い掛ける陽。
それに対して十夜は尻餅をついたまま陽と彼方を睨んでいる。
「……うっ。そんな睨まなくてもいいじゃんか!……てか、凛音!お前襲われたって聞いたけど大丈夫なのかよ!?」
「ちょ、りっちゃん何で泣いてんの!?」
あたしの前に座り込み、ガクガクと肩を揺らす二人。