隣の席のみなみくんは笑わない
いつものように派手な女子のグループのネチネチした嫌味を遠くに聞きながら、あたしは一人静かに次の時間の予習をしていた。
『なんであんな大人しぶんのかなー』
『男子の前だけああやってさ、知的アピールですかねー』
『だいたい男子も男子だよ。なんでああいう大人しめが好きかな。』
『バカ女にはバカ男子がお似合いだって』
『それもそうだねー、ギャハハッ!!』
気にしない、気にしない。
あんなの、なんでもない。