隣の席のみなみくんは笑わない
『まるで私が悪いみたいな言い方しないで。私ね、悪口を言うのはフェアじゃないの。言いたきゃ勝手にいえばいい。あいつらとおんなじ人間に成り下がるのは真っ平ごめんよっ!!』
最期は叫ぶように華に言った。
自分でもびっくりするくらい大きな声で、感情を剥き出した。
肩で何度か息をしていると、だんだんと我に返った。
慌てて周りを見渡すときにはもう遅かった。
私の陰口を言っているグループの女子達が、あっけらかんと口を開けていた。