隣の席のみなみくんは笑わない
過去に戻れるなら、あの頃のあたしに言って聞かせてやりたい。
-そんなこと、心配しなくていいのよ-。
「まなかさん、まなかさん」
ちらりと見ると、華はあたしの方をじっと見つめた。
ほんとうに、こいつの目は澄んでいて綺麗だと思う。
明るくて、大きくて、少し茶色の目。
この目に見つめられるとほっとすると同時に、そわそわする。
すべてを見透かされているような感覚になる。
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