隣の席のみなみくんは笑わない
華の天敵
✱
その日の事件はお昼に起こった。
「華〜。あたし今日学食なんだけど、あんたどーする?」
珍しくまなかさんがお弁当を持ってきていないと言うので、わたしはもちろん、食堂まで彼女について行った。
ひっさびさの学食だなぁ〜。
なににしようかなあ。うどんかなあ。それともAランチの納豆定食??
いやいやそこはリッチにBランチの白身フライ??
はああぁ〜まてまて、ハンバーグ御膳も捨てがたい!!
「久々よね、華と食堂でお昼なんて」
「うん!だってまなかさんいっつも金欠だからさぁ〜」
「うるさいわね。別に好きで金欠になってるわけじゃないんだから。」
そう言って、まなかさんは食券を買いに券売機まですたすたと歩いて行ってしまった。