隣の席のみなみくんは笑わない


横を見ると、やや茶髪気味の短い髪の毛が目に入る。



ってか、あたしの頭になにか乗っかってるんですけど……。



その正体を明かすため、頭に手をやった。



掴んだそれを見やると、それは白く太いうどん麺。



あれ、あたしの髪の毛いつの間にうどん麺になったんだ。



こんなにつるつるでコシのある太麺だった覚えはないんだけどな。




うどん麺を掴んだまま静止していたあたしに、突然誰かにがばりと肩を掴まれた。




「けがはありませんか!?大丈夫ですかあ!?」




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