シンデレラタイム
◇
「ただいま〜。」
永遠とパンケーキを焼いては食べ、焼いては食べるのを繰り返していたら、姉貴が帰ってきた。
「「おかえり。」」
「ただいま…ってちょっと!!なにこれ。ここ空気やばくない!?」
え?そう?
「あーもう。換気扇回してないじゃない。一酸化炭素中毒になるって何回言えばいいのよ。」
帰ってきて早々にバタバタと働き出すのは、お姉ちゃんの千花(ちか)ちゃん。
今大学2年とか?忘れた。
肩ぐらいまでの茶色いウェーブの髪が気に入っているらしい。
ザ・長女って感じの性格で、柊大と違って口喧嘩なんてしないし、面倒見のいいできた姉ちゃんだ。
「あたしもパンケーキ食べる。」
「言うと思った〜。」
「てゆうかさ、面倒だから今日の夜ごはんお好み焼きにしようよ。ホットプレートそのまま使って。」
「言うと思ったから、タネ作って冷蔵庫ん中。」
いつのまに。
柊大もなんだかんだできた兄ちゃんだと思った。