シンデレラタイム
ーーー先生のお話が始まって1時間。
くどい。
まあ何とも言えないくらい、くどい。
既にしたはずの自己紹介をするのかと思ったら、先生の恋愛事情を話された。
何が楽しくて教師の恋愛話を聞かにゃならんのだ。
先生は20代後半の男の先生で、名前は鈴原(すずはら)先生。
かれこれ2年ぐらい彼女がいないらしい。
教師って出会い少なさそう。
職場って言っても、この学校じゃ無理だろう。おばあちゃん先生しかいないし。
彼女がいないでここまで騒ぐのもどうかと思うけど。
ま、結婚とかもあるしそりゃ焦るよね~、もうアラサーだもん。三十路三十路。
って思ってたら葵が一言。
「知らねぇよ。」
…ごもっとも。
確かに先生の恋愛ぶっちゃけどうでもいいよな。
ってそれを本人に言えないから、仕方なく聞いてるんだけど。
「飯田の一言でメンタルやられた…。」
…あー、なんかあれだな。
めんどくさいタイプの人だな。
こりゃ振られるわ。
葵「教師の恋愛事情を聞かされてるこっちの身にもなってください。」
鈴「だって悩んでんだよ!?」
葵「知るかァ!」
鈴「浅水!どう思う!?俺、結婚できると思う!?」
葵「やめてよ、先生。みっともない。」
鈴「おまっ!ひどいな、傷ついた!」
めんどくさ~い。