シンデレラタイム
なんだろう。気まずい。
お互い睨み合ってて圧力がすごいのに、言葉を発しようとしない。相手の出方を伺ってるみたいな。
この人誰なの?
おじさんの知り合いなの?
どうゆう関係なの?
分かるのは、2人には面識があるってことと多分、双方共嫌いあってること。
怖い顔した2人に板挟みにされて、どうすることもできないあたし。
ピリピリした空気の中、先に口を割ったのは雄弥だった。
「近々そちらに伺いたいと申しておりますので、先に私が参った次第です。」
「は?誰が?」
「オーナーです。」
にっこり笑う雄弥とすごく怒ってる感じのおじさん。
ゴゴゴゴゴ…!みたいな効果音が聞こえそう。
「往生際が悪りぃな。」
「褒め言葉として受け取らせていただきます。」
「もう話ついてんだろ。」
「ですが、オーナーの中で話は終わっておりません。」
「じゃ、俺んとこに直接来いよ。」
「雪斗さんには門前払いを食らうと分かっておりましたので。」
「気に入らないねぇ。お前らのやり口。」
……おじさん怒ってる。