シンデレラタイム


「えーっと、浅水さんね?」

「…はい。」

「あなた、騎馬戦の練習に励むのはいいことだけど、だからって怪我するのは話が別よ。」

「…あたし怪我したんですかね?」

「騎馬から落ちたの。それで頭を打って軽い脳震盪ってところよ。」






おい、まじか。ノウシントウ!?
ところよ、じゃねぇ!





「病院行った方がいいですか?」

「あら。私ね、一応女医なのよ〜。だから行かなくて大丈夫よ。まあ…、それでも心配っていうなら行ってね。」





……行きません。お医者様。






「あ、それと、あなた達ケガ多すぎよ。擦り傷切り傷をナメない!ちゃんと手当するから保健室来なさい。そこから菌入ることだってあるのよ。」

「…ありがとうございます。」

「じゃあ、私ちょっと電話とかしてくるから。ここにいてあげて?」





葵とフジと真島に目配せをして、先生はパタパタと保健室を出て行った。



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