シンデレラタイム
「じゃあ光里も入るよね?自然部!」
「え?」
「入部するんでしょ?」
「あ、うん。でも今日は見が…」
「そっか!入部かぁ!入部届だしてね。はい、これが用紙」
え。
柑奈さん…。なんて強引な…。
今書いちゃいな!と催促され、適当に机を借りて入部届に記入をする。
そんなあたしの周りを囲むようにして、3人はどっかから持ってきた椅子にガタガタと座った。
…すごい見られてる。
とりあえず、書きながら3人に素朴な疑問を投げかけてみよう。
「自然部ってなにするの?」
「うーん、あたしらもまだ入部したてで詳しくは知らないけど。お話したり?山登ったり?駄弁ったり?あとは~、世間話とか?」
「ダベり多くない?」
「楽しいから良し!光里もこれから楽しくなるよ!」
おお…、としか反応できなかったあたしを3人はニコニコして見てる。
話して喋って、たまに自然に触れて、世間話して。
よくよく考えると、活動内容はすごいけど3人が楽しそうに見えて。
何だか微笑ましくなる。
入部するからには部活頑張ろうと思うけど。
けどそれ以上に。
あたし、この3人と仲良くなりたい。
直感かはわからないけど、不意にそう思った。