シンデレラタイム
「失礼しまーす。先生?」
保健室に着いて、中に入ったはいいけど先生がいない。どこ行った。
どうしようかと考えていたら、奥からヌッと人が出てきた。なにアンタって思わず出そうになった言葉を飲み込む。
「あれっ、川藤(かわふじ)。何してんの?」
あたしにボールを遠慮なくかましてきた男の子が話しかける。
ダルそうに奥から出てきた男子は、どうやら川藤という名前らしい。
「ちょっと眠くて。お前こそどうしたの。」
「あ、ドッヂで目に当てちゃってさ。」
「うっわ、最低~。」
本当よね!ってそんな本音は隠す。
仮にも女子の顔に!
顔だよ!?フェイス!!
ま、いいや。2人は放っておこう。
あたしは目の手当てだけはしなきゃ。