シンデレラタイム
簡単に終わらせられるかと思ったけど、そうもいかないらしくて。
あと7人がなかなか減らない。
B組も着々と当てられ、残るところ6人まで減った。
「光里!本気出してる!?」
安田様から軽く説教をくらう始末。
なんであたし怒られてんの!?
「本気出してないでしょ!?」
「いや、温存…?」
「しなくていいから。」
「はい、ごめんなさい。」
別に本気出してやっていいんだけどさぁ、引かれそうでやだな〜。
なんて言ってらんないよね。
だって安田の顔怖いもん。
うん、本気出すか。
やりますよ、やればいいんでしょ?
タイミング良く真島がボールを持っていたから、声をかける。
「何すんの、お前。」
「うーん、本気?」
「は?」
「真面目にやろうと思って。」
「え、いや、今までも本気だったんじゃねぇの?」
「まさか。」
それだけ言って、ラインギリギリの所に立ち、右の人から片っ端に狙ってボールをぶん投げた。