シンデレラタイム
すぐに折り返しで電話がかかってきて、渋々出た。
出たくないなぁ。
「…もしもし?」
『あっ!光里ちゃ~ん!』
「きっも。」
『あ"?』
「何でもございません、お兄様。」
『雪斗様から話は聞いたよぉ。』
「はぁ…。そうでございますか。」
『行ってこいよ。』
「がち!?」
『おお、がちだがちだ。』
「…あんた、本当に柊大?優しくて超きもいんだけど。」
『おい、うぜぇな。』
「ま、いいや。じゃあね。」
『おい待てコラ。タダなわけねぇじゃん。』
「はい?」
『タダじゃねぇよ。馬鹿だな、お前。』
「いや、なにそれ?」
『聞け妹よ!我の望みを!』
「キャラ大丈夫?」
『うるせぇ。ってことで明日っからの俺の分の家事分担、3日間よろしく~。』
「ええ!?やだ!」
『よし、お前、今すぐ帰ってこい!』
「やらせていただきます!」
『じゃ、楽しんでこいよ~。土産はコロッケな。』
「バカ兄!」
遠くで柊大の高らかな笑い声が電話越しに聞こえて、余計に腹が立った。