シンデレラタイム


「光里~?大丈夫だった?」

「あ、うん!」

「いや、なんかバカ兄!とか聞こえたからさ…。」




それは本当にバカだからです。



「光里ってお兄ちゃんいるんだね。」

「お姉ちゃんもいるよ。」

「5人家族か!」

「いや、4人。あたしとお姉ちゃんとお兄ちゃんとおじさん。」

「あ、そうなんだ。」

「うん。今度遊びにおいでよ。」

「まじ?行く行く。」

「おいで~。葵も打ち上げ来るよね?」

「もち。疲れたけど騒ぎますか~。」

「打ち上げ初めてだから楽しみ!」



さようなら、すき焼きとか思いながら、打ち上げを楽しみにしてる自分。
考えてみればすき焼きなんていつだって食べられるし。


行くなら行くでとことん楽しもうと思う。




出場種目もなくなって暇になったあたし達は、球技大会の全日程が終わるまで教室で待機してから、学校が終わった途端に女子みんなで街へ飛び出した。




安田が繁華街のショッピングモールにあるバイキングに予約をしてくれていたみたい。



用意周到だな。




ショッピングモールの最寄り駅まで電車に揺られ、目的地に着いた頃には日が暮れ始めていた。



デカいモールに入ってからは安田の後を着いて行く。


…なんかやけに広いな、迷子になったらシャレにならなさそう。



予約していたからか、バイキングに入るとすぐ席に通してもらえた。ラッキー!



久しぶりの運動でお腹も空いた。
そんな動いてない気もするけど、午前中はなかなか動いたし!


バイキングなんだし、食べれるだけ詰め込もう!

< 44 / 182 >

この作品をシェア

pagetop