シンデレラタイム
「光里~?大丈夫だった?」
「あ、うん!」
「いや、なんかバカ兄!とか聞こえたからさ…。」
それは本当にバカだからです。
「光里ってお兄ちゃんいるんだね。」
「お姉ちゃんもいるよ。」
「5人家族か!」
「いや、4人。あたしとお姉ちゃんとお兄ちゃんとおじさん。」
「あ、そうなんだ。」
「うん。今度遊びにおいでよ。」
「まじ?行く行く。」
「おいで~。葵も打ち上げ来るよね?」
「もち。疲れたけど騒ぎますか~。」
「打ち上げ初めてだから楽しみ!」
さようなら、すき焼きとか思いながら、打ち上げを楽しみにしてる自分。
考えてみればすき焼きなんていつだって食べられるし。
行くなら行くでとことん楽しもうと思う。
出場種目もなくなって暇になったあたし達は、球技大会の全日程が終わるまで教室で待機してから、学校が終わった途端に女子みんなで街へ飛び出した。
安田が繁華街のショッピングモールにあるバイキングに予約をしてくれていたみたい。
用意周到だな。
ショッピングモールの最寄り駅まで電車に揺られ、目的地に着いた頃には日が暮れ始めていた。
デカいモールに入ってからは安田の後を着いて行く。
…なんかやけに広いな、迷子になったらシャレにならなさそう。
予約していたからか、バイキングに入るとすぐ席に通してもらえた。ラッキー!
久しぶりの運動でお腹も空いた。
そんな動いてない気もするけど、午前中はなかなか動いたし!
バイキングなんだし、食べれるだけ詰め込もう!