シンデレラタイム


「光里~?」

「浅水!」




…だれ?



あたしの眠りを妨げる声は。




寝足りないし、もう一眠り…。



ってところまで考えてハッと目を覚ます。



目の前に葵とフジがいて、あたしの顔を覗き込んでいる。まだ少しボーッとする意識の中、何となく周りを見渡す。




…誰もいなくね?



サーッと顔が青ざめるというか。既にみんなバスから降りていたこの状況に言葉がでない。



「着いたよ?」


え。



「着いた。」



え?




「まじ!?」

「「まじ。」」



2人の言葉に完全に意識が覚醒する。


初っ端からやらかしたー!
寝過ぎだ、自分!



「ごめん!降りるね。」



とりあえず2人に謝ってからドタドタと慌ただしくバスを降りた。




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