シンデレラタイム
何でだろう、あたしのクラスの女子は、あのキャッキャ感が皆無だ。いや、いいんだけど。
女の子らしさ、というよりライオンのような野生児って感じがする。それが付き合いやすいんだけど。
さ、始めますか!と意気込んでたあたしに安田が話しかけてきた。
「光里。水着それなの?」
「へ?うん。」
「女子高生なんだから、気使わなきゃダメでしょうが。」
もはや服のような水着姿のあたしとは違って、みんなビキニ。
そりゃそうか。折角の海だし、臨海学校だし、男子もいるし、みたいな?
昨日、千花ちゃんにも安田と同じこと言われたなぁ、って思いながら、気にせずビーチバレーに打ち込んだ。
砂に足をとられて動きにくいし、汗もすごいし。
けど楽しい。
休憩したときにみんなで写真を撮ったりした。いつもみたいな、騒がしい写真。
思い出が形に残るのって何だかいいなぁって思った。