シンデレラタイム
バツの悪そうな顔で渡辺が口を開く。
「えーっと、俺ら何かした?あいつらと話してから様子変だし。」
「え?」
「ほら、たつ…。」
「あー!違う!」
わざと真島の言葉を遮ったことに、どうか気づかないで。
「本当に?」
「うん。まじで。」
「…けどさ。」
「絶対違うから!」
ほんと律義だよね、真島って。
もらったサイダーのストローをかき混ぜる。
カランカランと、気持ちのいい音がして、目線をかき氷を食べる二人に移した。
「あたしもサイダーよりかき氷が良かったなぁ。」
「バカ言うな。サイダー飲んでろ。」
「へーい。」
ズズズーってお決まりの嫌な音は、あたしがサイダーを飲み干した合図。それを聞いた二人もかき氷を口に流し込んで、あたしの方を見る。