シンデレラタイム


かき氷を作りまくり、注文が入っていたテーブル席で騒ぐ大学生らしき集団にビールを運ぶ。ここまでくると愛想笑いも引きつる。




「お待たせしました、生ビール8つです。ごゆっくりどうぞ〜。」

「キターーーー!!!」




幾ら何でも飲み過ぎだ。昼間っからこんな浴びるほど飲むのか、おかしいんじゃないの。



匂いもキツイし早くかき氷の方戻ろ。




「あ!彼女!」



あん?


と出そうな言葉を飲み込む。




1人のバカっぽい大学生に腕を掴まれ、引きとめられた。




「写真撮ってくんね?」

「あ、はい。分かりました。」

「1たす1は〜?って言って撮ってね。」

「…分かりました。」



ざけんじゃねぇよ、馬鹿。
けど渋々カメラを受け取るあたし。




「じゃあいきますよー。1たす1はー?」

「「2ーーーーー!!」」



ハイ、オッケ、撮れた撮れた。
カメラを返して早々に立ち去る。


ダメだ、悪態しかつけない。



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