シンデレラタイム
心を落ち着かせようと、フジと村上がいるキッチンへ行き、カウンター越しに榎本さんに怒られてる男子2人を眺めた。
「おい、バカ。カレーの盛り方下手だな!どうやったらこうなんだよ。」
「ごめんなさい〜。」
「反省しろ。」
「今叩いた!痛い!」
平謝りしてる村上を笑って見てたら、榎本さんがこっちへ寄ってきた。ナゼ。
「浅水オイコラ。お前かき氷超絶下手!なんだあれは!」
「難しいんですよ!?」
「知るかボケ。」
とりあえず逃げるのがベストな判断。怒られない場所へとそそくさと移動して、葵と適当に話していたら、仁王立ちの榎本さんが。
ごめんなさいごめんなさい。
休憩じゃないのにごめんなさい。
「おい、ガキ共。これからもっと混むからな。休む暇なんてねぇ。飯は今食っとけ。」
…はい?
怒ってないことに安心したけど、なに?今なんて言った?もっと混む?ノーノー、勘弁だよ。無理だよ。助けて。
「飲食店は昼時が1番混むだろ。こんなのまだ空いてる方だ。」
「体力もたない!」
「ああ、そんなモヤシみたいな足してたらキツいだろうけど知らん。もたなくてもやれ。」
もたないけど頑張ります…。