シンデレラタイム
大雑把にこういった経緯で、あたしたちはおじさんに預けられ、今日まで安全に暮らしてる。
ママは今どうしてるか知らない。
パパは確か、そんな遠くにはいないはずだけど。
そうゆうのはおじさんが引き受けてくれた。
会いたくなったら言えと昔から言われてるけど会いたくないし。
生みの親より育ての親とはよく言ったもんで。
あたしたちにとっては、おじさんが親だ。
おじさんのおかげで、あたしは今こうしていられる。
ま、今日も元気にやってるよ、じいちゃん。
いつもの決まり文句を心の中でじいちゃんに伝えパンパンと2回手を叩く。
と丁度その時、ガラッと部屋の扉が開けられた。
「光里。パンケーキでもやらねえ?」
声の主はあたしの2つ上の兄、柊大(しゅうた)だ。